のにあるLABO

「花は野にあるように」な生き方の探求所

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今月は強制読書月間になりそうです

Kindle Unlimitedの3ヶ月99円のキャンペーンが今月で切れるので、

今月は読書強化月間になりそうです。

 

本は基本的には図書館で借りるのみなのですが、

何百人も予約待ちの本などは、読めるまでに時間がかかりすぎることがあるのと、

予約の順番が回ってきた時に、ちょうど本を読む時間がない時期だったりするのが、

難点だなと思います。

でも無料で好きな本が読めるって本当に幸運な時代だよなと、

使うようになってしみじみ思うようになりました。

 

 

図書館で借りるのって、

著者の方に申し訳ないという気持ちもあったりして、

社会人になってから一昨年くらいまでは全く使ってませんでした。

でも、読みたいと思った本は結構気軽に買っていたので、

節約を考えた時に、年間で本に使っている金額をみて、

これは買いすぎだなと素直に反省しました。

 

当時しんどい思いして稼いでいたお金が、

これだけ本代に消えていってたんだなと、思うと切なくなりました。

だってその大半は、辛い思いを何とかするためだったり、仕事に使うためのビジネス書がほとんどだったから。

まあ、当時は図書館に行く時間も、予約を待つ時間も自分にはなかったので、

仕方なかったと思うことにします。

 

図書館で借りることのメリットは、

無料で読めるということだけではなくて、

気にはなっていたけど、買わなかった本を気軽に読むことができることですかね。

 

「お金の大学」とか、買うほど興味はないけど気になる…という種類の本を、

図書館の存在のおかげで読むことができました。

 

 

今日読んだのはこちら。

 

アンガーマネジメントに興味があって、

Kindle Unlimitedで「アンガーマネジメント」で検索した中で、

4000以上のレビュー数で★4.5の評価だった本だったので読んでみました。

 

 

結論から言うと、読んでよかったです。

怒りを覚えた時に何度も読み返したほうがいいように思ったので、

買って手元に置いておこうかなと検討中です。

 

昔、他のアンガーマネジメントの本を読んだ時、

なんとなく納得できずに流し読みで終わったんですが、

この本は、納得できたというか、

持て余し続けた怒りや恨みをほどいてくれたように思います。

 

私は宗教を持ってませんが、仏教の禅の思想は好きです。

なので、この本に書かれたブッダの原始の思想はすごく面白かった。

 

これは仏教という宗教から考えた話ではなく、

苦しみを消すための思考訓練の話ですね。

それがすごく合理的で、且つ普遍的だなと感じました。

私は合理的で普遍的なものって好きなんですよね。美しいなと思います。

そういう意味でも、心惹かれる内容で、読んでよかったです。

 

 

 

普通のアンガーマネジメントの本では

怒りは6秒我慢すれば冷静になれるみたいなことが書いてあることが多いと思います。

 

でも私は6秒で収まったことないんですよね。笑。

むしろ時間が経てば経つほど理論武装して

「〇〇が〇〇で〇〇だからあの人が〇〇したことはおかしい」みたいに

怒りが雪ダルマ式に大きくなっていってしまうタイプ。

 

 

そして何年も何年もされたことを覚えていて、ずっと恨んでるタイプです。

私は年代や日付、地名、名前、映画や本の内容やセリフなどは覚えられないんですが、

自分の言葉が紐づくエピソードの記憶が結構良くて、友人と話していた話を殆ど覚えていたりします。

なので友人が同じ話をした時に

「ああ、それで〇〇が〇〇したんだっけ?やばいよね~」

などと相槌を打って

友人に「え、話したっけ?」と気持ち悪がられたりすることがあります。

 

みんなそれが普通だと思っていたので、

自分ももしかすると同じ人に気づかず同じ話をしているのかも等と思っていました。

 

数年前に、

どうやらそうではないようだ。

普通の人は誰がどんな話していたか、

話半分くらいしか聞いてないし、記憶してないらしい。

 

ということに気づく出来事があり、

だから人に対して腹が立ったことが

いつまでも忘れられないのかもしれないと思うようになりました。

 

ずっと何年も、許せないと思っている人が何人かいます。

「たぶんそいつ、今頃パフェとか食べてるよ」

って、昔ありましたが、

それで「じゃあ考えるだけ無駄だ」と吹っ切れる人ってすごいと思います。

私は余計に、その人が今パフェを食ってるくらい幸せノーテンキでいるなら、

せめてきちんと罪をみとめて、償うくらいはして欲しいと思ってしまう。

 

自分にとってよくないから忘れろと言われても、

自分が良くなるために、罪がある人がその罪をなんとも思わずに
のうのうと生きている世の中って、本当に正しいんだろうか。

などと思ってしまったり。

 

 

今の仕事になってから、

職場の人に対して、結構怒りを感じることが多くて、

前職、前々職は気遣い屋や、いい人が多かったのに対して、

今の職場は他人は他人という空気の職場なので、

それ故だろうと思いつつ、

この怒りをどうにかしないと、自分が仕事をしていて楽しくないし、

相対する人達もいい気持ちはしないだろうと悩んでました。

 

 

この本を読んだら、

人生はそもそも苦しいものであり、

でもその苦しさから開放されることができる思考方法があり、

それを実践することで、苦しさ(怒り)を消すことができる。

それだけのことだったんだなって気づけました。

気づいたら、すっと気持ちが楽になりました。

 

私はたぶん、人生がそもそも苦しいものだって前提が理解できてなかった。

 

生きることが苦しくて、苦しいのからいつか抜け出せるんじゃないかって

思っていたから、苦しい状態が異常だと思っていた。

でもそもそも人生は苦しいもので、

でもその原因を理解して対応すれば、苦しみ自体は消せるというのが

まず目からウロコでした。

 

そっか、苦しくていいんだ。

これが普通なんだ。

これが普通の状態じゃないと思ってたから、余計に苦しく感じていたんだ。

そう思ったら、じゃあ、少しでも苦しみを感じないためにどうするか考えればいい。

それこそこの本にその方法が書いてある。

と切り替えられた気がします。

 

これは本の重要な主題部分じゃなくて、

導入のところなんですけど、

導入の段階で付き物が3分の1くらい落ちてしまった感じでした。

 

もっとこの本の中には、

自分の心を観察して理解するとか、わからないことを勝手に判断しないとか、

実践的なことが書いてあります。

そしてこの本のいいところは、実践だけじゃなくて、その解説が説得力があるところです。

ああ、だから今まで辛かったのかとか、

たしかにその通りだなと腹に落ちるのが、すごくいい本だなと思いました。

 

 

アンガーマネジメントの本がしっくりこなかった方には特におすすめだと思います。